過敏性腸症候群とは、下痢や便秘を伴う腹痛、腹部の不快感や膨満感など様々なおなかの症状を繰り返す病気です。学校や社会生活へ影響して、精神的な苦痛となります。脳と腸のバランスが関係しているため、ストレスで悪化します。血液、尿、便の検査、腹部レントゲン検査、超音波検査では特に異常はありません。
症状により、4タイプがあります。
1. 腹痛型 起床時に腹痛が強く、長くトイレにこもることが多いが、午後には自然に収まり、低年齢の子に多いタイプ。
2. 便秘型 下剤を使わないと便意がないか、便意はあるが便が出ない、女子に多いタイプ。
3. 下痢型 起床時に腹部の不快感や腹痛、便意が始まり、軟便や下痢が出るがすっきりしないタイプ。思春期の男子に多い。
4. ガス型 おなかの張りや腸の音、おならが多いなど、ガス症状が主体のタイプ。思春期の女子に多い。
治療には規則正しい生活や排便習慣が大切です。また症状を軽くするために薬剤も使われます。高校生からは消化器内科で相談するのがよいでしょう。
2017年12月3日