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院長コラム

富士山登頂と高山病

 妻と富士山に登る計画をたてた。妻は若いころ富士山登頂の経験があり、日本人なら一生に一度は富士山に登るべきという。そこで初心者対応の、少人数制の富士登山ツアーに申し込んだ。次いで、登山用具専門店で必要な装備一式を買いそろえ、地元の大山、鍋割山で靴慣らしと登山の予行練習を行った。

 心配なことは標高2000mを超えると起こる高山病であった。高山病のかかりやすさは生まれつきで、実際に行ってみないとわからないといわれる。症状は、ほぼ必発の頭痛に加えて、吐き気や嘔吐の消化器症状、倦怠感、めまいふらつき、睡眠障害である。予防で大切なことは、ゆっくり登り、水分摂取と深呼吸を心がけることである。

 8月4日の昼、あいにくの雨の中、富士宮新五合目から登り始めた。途中の標高3000mあたりからついに頭が痛くなってきた。ガイドから、口をすぼめて長く息を吐く腹式呼吸をするよう指示があった。この日は八合目の山小屋に宿泊したが、私も妻も頭痛に加えて、胃がすっきりせず、夜もうとうとするがあまり眠れなかった。

 翌日は二人とも体調がやや回復し、午前1時半に山頂に向けて出発した。満天の星空も、はるか眼下に広がる夜景もとても美しかった。鎮痛剤と胃薬を飲みながら、腹式呼吸を心がけて急斜面を一歩一歩登っていった。そしてついに山頂に到着し、念願のご来光を拝むことができた。

 富士登山者の登頂断念の半数は高山病といわれる。今回、高山病を経験したが幸い軽症で、登頂という目標を達成することができた。お世話になったベテランガイドの皆さんには心より感謝申し上げたい。今年から8月11日が祝日「山の日」になったが、この機会に山に親しんでいきたいと思った。

2016年8月23日

-院長コラム

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