地図状舌(ちずじょうぜつ)は、舌の変化を表す言葉です。
正常の舌の表面は白っぽい色調です。しかし、表面の組織がはがれると、境界明瞭で中央部が赤くつるつるした変化が見られるようになります。次第に拡大したり、隣どうしが融合したりして、地図のような模様ができるのです。この模様は数日間で形や位置を変え、多くは慢性の経過をたどります。
通常、痛みなどの自覚症状はありませんが、しみるような感じを伴うことがあります。小児に多くみられ、15%に認められたという報告があります。成人の発生率は1~2%ですが、若い女性に多くみられます。原因として、微生物の刺激やビタミンB欠乏が挙げられていますが、不明です。
有効な治療法はなく、自覚症状がない場合は治療の必要はありません。
2016年6月23日