思春期には二次性徴の出現が見られますが、その時期には個人差があります。男子では精巣が大きくなりはじめ、その後陰毛が見られます。女子では乳房のふくらみから始まり、陰毛が見られるようになり、初経へと進行します。男子より女子の方が早く思春
期が始まり、早く完成します。
そのため、男子では14歳、女子では13歳になっても二次性徴が出現しない場合思春期遅発症を考えます。最も頻度が高いのは、体質性思春期遅発症で、男子に多く見られます。思春期の遅れのほかに、低身長であることが多く、周囲の子どもに成長のスパートが起こると、より低身長が目立ちます。しかし、遅れて自然に思春期は始まり、身長も増加します。
体質性思春期遅発症の多くは低身長で小児科を受診します。診断には成長曲線をつけること、二次性徴を確認すること、家族歴を聞くことが重要です。約70%に親の思春期遅発があると報告されています。
2018年9月4日