子どもに気になる症状があれば、インターネットで検索してから小児科を受診する親が増えている。スマートフォンにキーワードを入力して検索すれば、直ちにキーワードに関する情報が手に入る。このサイト検索の王者がグーグルである。わからないことや知りたいことを何でも教えてくれることから、先生に例えられて、グーグル先生と呼ばれている。
例えば、「乳幼児 発熱」で検索すると、体温計を製造している企業のサイトや小児科の医療機関のサイトが出てくる。家での発熱時のケアや、解熱剤の使い方などの情報がすぐに得られる。さらに「発疹」というキーワードを加えて検索されたサイトからは、発熱を伴う発疹症として、麻疹、風疹、水痘、突発性発疹、溶連菌感染症、川崎病など様々な病気が出てくる。もっと詳細な情報が欲しければその病名を検索すればよい。
確かに、グーグルはインターネット上の膨大な量の医療情報を検索できるため、非常に便利なツールである。しかし、医師ではないので、キーワードを複数入力しても病気の診断はしてくれない。そこで子育て中の親にとっていざというときに役に立つかもしれないのが、こどもの救急、東京都こども医療ガイド、白クマ先生の子ども診療所(日本医師会のサイト)だ。子どもの症状から夜間や休日に急いで受診するかどうか判断の目安を教えてくれる。
グーグルで検索、大いに結構だ。ただし、否定的なキーワードで検索する場合には特に注意が必要である。例えば、「ワクチン 副作用」で検索すると、ワクチン反対派のサイトもピックアップされるようになる。医療情報は玉石混交なので、発信元がどこなのか、医学的に信用に足りる内容なのか、十分にチェックしてほしい。
2019年1月1日