この連休中に半年ぶりの登山にでかけた。初めて挑んだのは、丹沢の表尾根を縦走して、1490mの塔ノ岳(とうのだけ)に登頂し、大倉まで一気に下ってくるという秦野市観光協会推奨のコースで、歩行距離14.3㎞、歩行時間7時間である。
ヤビツ峠をスタートし、登山道を1時間登り切って二ノ塔、次いで眺望がすばらしい三ノ塔に進んだ。南には秦野盆地から相模湾が広がり、西には塔ノ岳へ続く山並みと遠くに富士山を望むことができた。その後尾根を下り登りしながら新大日まで行くと視界が悪くなり、4時間かけて到達した塔ノ岳山頂はほとんど霧の中であった。昼食後、3時間かけて距離7km、標高差1200mの大倉まで下って登山終了となった。
当日は余裕だったが、翌日は太腿とふくらはぎが腫れて、かなりひどい筋肉痛となった。富士山では標高差1200mを5時間かけてガイドと一緒に下山したが、筋肉痛はそれほどでなかった。今回は短時間での下山で、下肢への負荷が大きすぎたのだろう。実に恐るべき塔ノ岳である。
筋肉痛は運動により傷ついた筋線維に白血球が集まって炎症が起こり、プロスタグランジンなどの痛み物質が産生されて起こると考えられている。特に筋肉を伸ばしながら力をかける運動(重いものを下ろしたり、階段を下ったりする運動)は、縮めながら力をかける運動よりも筋肉痛になりやすいことが知られている。そのため、特に登山の下りは筋肉痛になりやすい。
スポーツ外傷の応急処置として、安静Rest、冷却Ice、圧迫Compression、挙上Elevationの頭文字をとったRICE処置が勧められている。そのため、筋肉痛にもアイシングが大切である。前もって知っていたら筋肉痛の程度が違っただろう。今回の経験を活かし、筋肉痛対策に努めて、登山をもっと楽しんでいきたいと思った。
2017年5月9日