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診療科目小児科・内科

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院長コラム

今シーズンのインフルエンザを振り返る

 気温が上昇してスギ花粉症の患者が急増してきた途端に、インフルエンザの患者が減ってきた。ようやく終わりに近づいた今シーズンのインフルエンザだが、例年とは二つの点で大きく異なっていた。ひとつは流行開始時期からB型患者が数多く見られたこと。もうひとつは、1月末から2月初めに1週あたりの患者数がピークとなったが、この患者数はこの10年で最高だったことである(国立感染症研究所HP)。

 年初から10週間の当院のデータでは、昨シーズンはA型382人(83%)、B型71人(17%)、合計453人であった。これに対し、今シーズンはA型199人(36%)、B型355人(64%)、合計554人であり、圧倒的にB型が多かった。B型は1年おきの流行で、かつ、A型にやや遅れての小規模の流行となるのだが、今シーズンは流行初期からA型とB型が同時に流行した。その結果、2つのピークが重なって、1週間に126人という当院のインフルエンザ患者数の新記録になったと考えられる。

 このために時々、夫婦や親子、兄弟姉妹でインフルエンザの型が違う場合があった。例えば、小学生の娘がB型なのでうつったに違いないということで父親を検査したらA型陽性だった。これは、家族で発症したが、感染経路は別ということが証明されたということだ。おそらく同じ型しか流行していなくても起こっている現象だろう。流行期には家庭内外に感染の機会がいくらでもある。

 今年に入り、1回服用するタイプの新しいインフルエンザの治療薬が使えるようになった。治療薬の選択肢が増えたことはよいことである。しかし、インフルエンザは感染力が強いため、来シーズン以降もワクチン接種が重要な対策であることに変わりはない。

2018年3月18日

-院長コラム

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