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院長コラム

2歳未満の子どもにはマスクは不要、むしろ危険

 新型コロナウイルス感染症と共に生きる社会では、ソーシャルディスタンスの確保、手洗い、マスク着用が基本である。街のドラックストアにマスクが並び、手作りの布マスクがポピュラーになってきた。新たな日常生活が動き出したそんな折に、日本小児科医会は「2歳未満の子どもにはマスクは不要、むしろ危険」という声明を出した。

 小学生以上については、文部科学省が発表したマニュアルに、児童生徒と先生は基本的には常時マスクを着用することが望ましいと書かれている。ただし、熱中症が発生する可能性が高いと判断した場合にはマスクを外す。また体育の授業におけるマスクの着用は必要ないとなっている。ところが、保育園児や幼稚園児についてははっきりした通知は出されていないようなので、日本小児科医会が声明を出したのだろう。

 そもそも乳幼児が感染することは少なく、ほとんどが同居家族からの感染である。そのうえ、幼稚園や保育園での子ども同士の集団発生はほとんどない。その結果、乳幼児の新型コロナウイルス感染症は今のところ心配が少ないようなので、マスクは不要となる。

 むしろ、乳児のマスク使用は危険である。最もリスクが高いのがマスクそのものや嘔吐物による窒息である。しかもマスクによって顔色やくちびるの色、表情の変化など異常に気付くのが遅れる心配がある。また、マスクは呼吸しにくくさせるので、呼吸器や心臓への負担になったり、熱がこもって熱中症のリスクが高くなったりする。アメリカ小児科学会も2歳未満の子どものマスクは危険と警告している。我々小児科医は「2歳未満の子どもにはマスクは不要、むしろ危険」をしっかり伝えていきたい。

2020年7月3日

-院長コラム

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