ウイルス肝炎はウイルスが原因で肝臓の細胞が壊れたり、働きが損なわれたりする病気です。A~E型の5種類がありますが、A型、B型、C型について説明します。
1.A型肝炎
患者の便や海産物に含まれるウイルスが口から体に入って感染します。アジア、アフリカ、南米の流行国では十分に加熱した食品を摂りましょう。ワクチンで予防できます。
2.B型肝炎
ウイルスが血液や体液(だ液、汗など)から感染します。B型肝炎ワクチンと免疫グロブリンによる母子感染予防事業で、子どものB型肝炎感染は激減しました。問題なのは身近な持続感染者から子どもへの水平感染です(父から子ども、保育士から子どもなど)。
平成28年10月から0歳児を対象としたB型肝炎ワクチンの定期接種が始まり、さらなる効果が期待されています。一方、成人では性感染症としてのB型肝炎が増えています。B型肝炎は小児から成人までワクチンで予防可能です。
3.C型肝炎
B型肝炎同様、ウイルスが血液や体液から感染します。C型肝炎はB型肝炎より感染力が弱いのですが、有効なワクチンはありません。B型肝炎、C型肝炎とも感染予防で大切なのは、他人の血液などとの接触をできるだけ減らすことです。
2016年9月24日